全てがゼロになる

全てがゼロになる

お勧めの本

お勧めの本のご紹介 長編小説です。 この本が名作であるということは知っていたものの、「青春」という言葉への照れ臭さからなんとなく敬遠していたのですが、大学受験が終わり、暇になったのを機会に読んでみました。読んでみて、まず感じたのは後悔でした。なぜ自分は東京の大学を受験しなかったのかと。   この物語の舞台は筑豊ですが、地元が福岡の私にとって、知っている地名や建物が作中に出てくるのは嬉しいものです。そんなこともあって、主人公の信介には強い親近感を持っていました。そして物語も終わりに近づき、彼が、自分の生きるべき道を見つけるために上京する場面を読んだとき、私の中ではっとするものがありました。俺はどうして地元に留まるのだろう、と。   この小説は50年代の話であり、私の歳からすれば、もはや歴史小説のような感じもします。現在の日本とは、政治、経済において大きく状況が違っています。そんな中、今なおこの小説が読み継がれているのは、「青春」というものはいつの時代も変わらないものであることを示しているのだと思います。作中の言葉を使えば、すべての人間は一生に一度だけ、青春の門をくぐりぬけるのです。   もっと早くにこの本を読んでいれば私の進む道は変わっていたのかもしれません。まだ読んだことが無いのなら、ぜひ高校時代に読んでみることをお勧めします。ちょっと取っ付きにくそう本に見えますが、内容は面白く、考えさせられるところもあり、とても良い本です。少々古臭いところもありますが、それも魅力の一つだと思います。 時間のあるときにでも読んでみてください。